シロアリにも種類があります
ヤマトシロアリ
日本の木造住宅に最も被害を与えているのはヤマトシロアリでしょう。 ちょっとくらい寒くてもへっちゃらで、網走のように雪の吹き荒れる土地でなければ難なく生存することができるため、一部を除き北海道を含め全国各地で絶賛活動中のシロアリです。 湿った木材が大好物で、おいしい場所を見つけると数万匹の集団で巣を作ることもあり瞬く間にリフォーム待った無しの状況に追い込まれてしまいます。 頭部が大きいのが特徴で、全長3.5~6ミリのうち半分近くが頭になっており、そのためすごく食べそうな印象を与えてきます。 頭部が小さければ口も小さい気がして小食かも、との短絡的な発想ですので正しいのかは知りませんが、頭の大きなヤマトシロアリが大食いであることは間違いないことなので半分以上は正解と見てもよさそうです。 とにかくヤマトシロアリに目をつけられたら新築ホヤホヤの注文住宅でも、キッチンをリフォームしたばかりのマイホームでも、浴室を改装したての建物でも数ヵ月後には大掛かりなリフォームをするはめになってしまうでしょう。
イエシロアリ
日本で2番目に馴染みのあるイエシロアリは、寒さに強くないので東北地方ではあまり生息していないとされています。 ですが温暖化が進むにつれて生息地域も広がっているようですし、日本が暖かい国になれば東北地方にも住みつくことが考えられます。 ヤマトシロアリほど湿気を必要としませんし繁殖力も旺盛で、数十万~数百万匹の巨大なコロニーを形成することもあり獲物にされた木造住宅の床は瞬く間に強度が不足することになるでしょう。 畳をめくって覗き込んだらうじゃうじゃとイエシロアリが蠢いていた、なんて身の毛もよだつ思いをすることもありそうです。 そうなるとすぐさま駆除してリフォーム計画を立てるしかなく、多額の出費を強いられるので木材を使って建築した住居は対策を怠ってはいけません。 ヤマトシロアリに比べると頭部がやや小さく、全長の3分の1ほどなのが特徴なので覚えておくといいでしょう。
アメリカカンザイシロアリ
最近目立ってきたアメリカカンザイシロアリはその名が示す通り乾材シロアリで、発見が遅れやすいことから被害者も増加傾向にあります。 水分補給に蟻道を作らないのでなかなか巣食っていることに気付かず、おいしく戴かれてから発見され慌てふためくパターンが多いようです。 実物を数匹見つけるか落ちている糞から突き止めるか、偶然巣を目撃する位しか早期発見する方法がないので、書斎の床下を食われたり本棚などの家具をかじられて実害が発生してからの対処がほとんどになってしまいます。 つまりは被害によりますが改装工事をしたりリフォームをして住居を復元するしかないので、残業が減って苦しい家計のご家庭では奥さんがパートに出たりキャバクラの面接を受けてその費用を捻出することにもなりかねないのです。 アメリカカンザイシロアリの見た目の特徴はサイズにあり、さすがアメリカと付くだけあって10ミリ以上の大きさを持つ個体も存在します。 1センチのシロアリを発見したらアメリカカンザイシロアリと断定してオッケーです。