シロアリの姿

シロアリはやっぱり白い?

シロアリについて学ぶ女性

シロアリの主食

住宅を食べてしまいリフォームへと導くシロアリの主食は木です。 新築したばかりの住居を傷つけるのであまり良い虫とのイメージを持たれませんが、自然界ではたいへん重要な役割を持っているので絶滅されたら困る人も多そうです。 大森林では倒れた木を餌として分解し土に還すので、シロアリのいない森では倒木が積み重なって殺伐とした光景になってしまいます。 そしてこのシロアリはアリに食べられることで食物連鎖が繋がります。人間の目に触れることは少ない虫ですが地球規模で見るとかなり多くのシロアリが活動しており、生態系のバランスを保ってくれているのです。 なぜ木を食すのか、それはそこに含まれるセルロースを狙っているからで、これを欲する生物は少ないので分解者としては貴重な存在になります。 木造住宅で暮らす人にとっては我が家を餌にするやっかい者ですが、必要な場所では神と崇められてもおかしくないほど有能な昆虫なのです。 なのでどんだけシロアリ被害が起きようとも根絶させるという手段を人類がとることは決してないでしょう。

黒アリとの違い

シロアリも黒アリ同様共同生活を得意としますし、見た目も似ているので近い種と思っている人も多いのですが、黒アリはハチの仲間でシロアリはゴキブリの仲間になるのでかなり違う種と考えなければなりません。 ハチなら危害を加えられなければそれほど気持ち悪い相手ではありませんので、お庭で行進していても微笑んで見守れます。 でもシロアリがゴキブリの仲間だと知ったら、家の中で活動していたり庭で数匹発見しただけでも鳥肌が立ってしまいそうになります。 見た目に騙されているうちは「どっちもアリだし床下に被害を出さなければそう恐くもない相手だよ」と油断してしまいますが、ゴキブリに近い種だと知ったらかなりの拒絶反応を示す人も多いはずです。 またこの両者は仲良く生活をすることもなく、いわば天敵の関係にあります。 黒アリはシロアリを食べるので、シロアリは黒アリが苦手の相手になり同じ巣で共同生活を送るようなことは決してありません。

羽を持つアリ

精力的に活動されると住宅のリフォームの時期が近づいてくるシロアリですが、羽が生えていることを見た目の特徴に挙げる人も少なくありません。 普段は飛び回ることのないアリですが、巣別れの時には羽を使い大移動をするので一応意味のあるパーツです。 シロアリは春から夏の間、雨上がりで天気の良い日に新天地へ向かい飛び立ちます。 新たな棲家を求めて旅立つときに徒歩では距離を稼げないので、小振りの羽を使い空を進んで行くのです。 この現象からシロアリと羽を結びつけているのでしょうが、実はこの羽使い捨てのようなもので地面に着陸したら自ら落としてしまいます。 巣別れの移動時のみに使い役目を果たしたらすぐに切り離してしまうので、シロアリの特徴とするにはやや弱いのが実際のところでしょう。 また黒アリも羽のある種がいますので、やはり「シロアリ=羽」は成り立ちません。